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この記事の目次
Webデザインの構築 タイポグラフィ
Webデザインに限らず、一つのデザインの中に占める「文字」の割合は少なくありません。
今回テーマとなる「タイポグラフィ」とは、元々活字のことであり、活版印刷の文字を指す言葉でした。
しかし現在では、コンピュータで扱うことができる文字も、タイポグラフィとして知られています。
タイポグラフィは「文字を読みやすく・美しく」すること
タイポグラフィとは、文章や文字を読みやすく、見た目にも美しく配置・表現する技術や手法のことです。
単に文字を並べるだけでなく、書体の選択、文字の大きさや太さ、文字間隔、行間、文字の配置などを調整し、
デザイン性と情報伝達力を高めることを目的としています。
ブランドイメージの構築や、Webサイト、書籍、広告など、あらゆるデザイン分野において重要な要素です。
タイポグラフィとは、文字や文章を見やすく、美しく見せるデザイン手法のことです。
デザインを構成する基本的な要素として、「線」「形」「色」「質感」「余白」、そして「タイポグラフィ(文字表現)」の6つがあります。
これらはそれぞれが大切な役割を果たしており、バランスよく組み合わせることでデザインの質を高められます。
その中でタイポグラフィは、特に情報やメッセージの印象を大きく左右します。
効果的にタイポグラフィを取り入れると、見る人の記憶に残りやすくなり、伝える力がさらに強められるのです。
タイポグラフィの構成要素
まず最重要なのが、タイポグラフィがどういった要素で構成されているのかを知る事でしょう。
AdobeツールやFigmaに慣れ親しんだ皆さんは、文字パネルやタイポグラフィパネルをイメージすると理解しやすいかもしれません。
- 書体(フォントファミリー)
- 大きさ(フォントサイズ) / 太さ(フォントウェイト)
- 行間(行送り)/ 文字間(トラッキング)
- 文字色(テキストカラー)
- 文字位置(正位置・上付き・下付き)/ 揃え(左揃え・中央揃え・右揃え)
Figmaであれば、テキストスタイルとして登録することができ便利ですね。
タイポグラフィで意識するとよいポイント
タイポグラフィで意識するとよいポイントとして、Adobe公式サイトに以下のように記載されています。
タイポグラフィを効果的に行うためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
具体的には、「適切なフォント選び」「文字の大きさや間隔の調整」「色や配置の工夫」「文字の揃え方や方向性への意識」などが挙げられます。
これらを組み合わせることで、読みやすく美しいデザインになります。
ポイントが4点紹介されていますが、順に考えていきましょう。
適切なフォント選び=用途にふさわしい書体の選択をしよう
デザイン制作時にテキストツールを使い、その設定値を調整して表現を変える際は、まず書体選びから始めることがほとんどになると思います。
配色と同様に、最初に選ぶ書体によってデザインの方向性が大きく変化すると言っても過言ではありません。
種別 | 特徴 | キーワード |
---|---|---|
ゴシック体 | すべての画がほぼ同じ大きさを保つように作られている。 視認性が高くため、見出しや本文など全編的に用途がある。 |
堅実・カジュアル・力強いなど |
明朝体 | 縦線が細く、うろこ(セリフ)や、とめ・はね・はらいがある。 文章にメリハリを生む。見出しなどに適している。 |
真面目・和風・高級・伝統など |
丸ゴシック体 | ゴシック体をベースとして文字の線端や角が丸く処理されている。 かわいい・やわらかい印象にしたい時などは全編的に用途がある。 |
かわいい・楽しい・優しいなど |
手書き | 整然としたフォントと異なり、線に自然なばらつきや抑揚があり。 温かみや親しみを感じさせる。様々な種類がある。 |
親しみ・ナチュラル・素朴など |
筆書体 | 毛筆で書かれたような、ハネ・はらいといった躍動感など豊かな表現力を持つ。 印象的な表現が可能になるため見出しなど短文には最適であるが、 読みやすさが求められる長文などの場面では使用には注意が必要。 |
力強い・伝統・和風・粋など |
デザイン書体 | いずれの書体種別にも属さない個性的でデザイン性の高い書体。 インパクトが強く、可読性よりもデザイン性を重視しており、 インパクトを与えたい見出しなどの用途に適している。 |
書体によって異なる |
以上のように様々な種別の書体が存在しており、その特徴やキーワードによって用途を考えるべきです。
フォント選びはタイポグラフィの出発点です。
選ぶフォントによって、見る人に与える印象やメッセージは大きく変化します。
例えば欧文書体の場合、主に以下の4種類に分かれており、与える印象も様々です。
文字の大きさや間隔の調整=読みやすく美しいフォントサイズ・文字間・行間を意識して
文字のサイズや文字間隔(カーニング・トラッキング)、行間(リーディング)の調整も、タイポグラフィにおける基本的なテクニックです。
なお、「カーニング」とは、文字同士の間隔を調整し、文章やデザインの見た目を美しく整えること。
「トラッキング」は、選択したテキスト全体に対して、均一に文字間隔を整えることを指します。
Webデザインにおける文字サイズはページデザインの方向性などによって異なりますが、
初学者のみなさんは自信がなかったらひとまず「8の倍数のサイズでプレビューしてみる」とよいかと思います。
よく使うサイズは「60px・48px・32px・24px・16px」、また8の倍数ではありませんが「20px・14px・12px」なども使用します。
なお組みたいタイポグラフィの内容やレイアウトに応じてジャンプ率や太さ・スタイルなどを決めることも重要です。
ジャンプ率は目立たせる文字とそれ以外の文字のサイズ差のことですが、以下の参考ページを参照するとよいでしょう。
色や配置の工夫
文字そのもののデザインだけでなく、色使いや文字配置の工夫も重要なポイントです。
例えば、重要な情報やキーワードに対して文字の色を変えたり、背景とのコントラストを高めたりすることで、読み手の視線を自然に誘導できます。
また、余白を適度に確保し、文字をバランスよく配置すると、デザイン全体がまとまり、伝えたい情報が強調されます。さらに、色や配置に一定のルールを設けて一貫性を持たせれば、デザインに統一感が生まれ、見る人に安心感を与えられるでしょう。
文字の揃え方や方向性への意識
文字の方向(縦書き・横書き)を意図的に使い分けることで、単調なデザインにリズムが生まれ、視覚的なアクセントになります。
例えば、メインのキャッチコピーを横書きに、補足情報やサブタイトルを縦書きにするなど、方向の違いを上手く取り入れると、メリハリをつけられます。
また、フォントの縦横比(長体や平体)を調整すると、限られたスペースでもバランスよく文字を配置できます。
ポスターやチラシなど、紙面が限られた媒体で特に有効な手法です。
参考情報
参考:
タイポグラフィとは?基礎知識とコツを解説 | アドビ
【デザイン用語】タイポグラフィって何?分かりやすく解説! – 見るだけデザインの教科書|デザインが学べるブログ